ブルゴーニュ コート・ド・ニュイのぶどう畑散歩ガイドブック

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20. buttageビュタージュ(土寄せ)

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buttageビュタージュは土にほどこす仕事のひとつで、厳寒期がくる前におこなう。ぶどう樹の根元に、畝の両側から土を盛っていくのが特徴。その区画のぶどう樹の樹齢や特徴にあわせてほんの数センチから、幹が半分くらい隠れるまで深くおこなう場合までさまざま。今日ではトラクターでできる。

ぶどう畑で働くトラクターはenjambeurオンジョンブー/アンジャンブーと呼ばれ、垣根を跨いで進むことができる設計だ。(enjamberと綴ると跨ぐという意味の動詞)enjambeurは取付ける道具によって、いろいろな仕事をこなせる。この日の装備は、buttageビュタージュ用というわけ。


buttageビュタージュは、
・冬の寒さ、そして霜からぶどう樹の幹を守る
・春直前におこなうdébuttagデビュタージュ(霜で強ばった土壌をほぐす仕事)の準備
・この一年の生長期に土壌の浅い部分に水平に伸びてきた根を切ることで、
 なるべく垂直に深く育つ根を増やす
・compostコンポストやengraisアングレ(肥料)が撒かれる場合、それらを土と混ぜる
などなど多くの役割があると考えられている。




霜の下りた土。
土の水分が凍結して、指で押してもガチガチでほぐれない。温度の低すぎる冷凍庫で保存したアイスクリームのようで、食欲とともにでっかいスプーンで力いっぱい掘ろうも、くじける硬さを想像いただきたい。



左の畑の仕事の順番は
buttage→prétailleプレタイユ(前剪定)brûlagetaille 2ème passage
これはprétailleが終わったところの写真だ。
そして右の畑は、今年で67歳になるvieille vigneヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)なので
buttageビュタージュは行わない。冬でも根は呼吸しているのだけれども、土を盛ってしまうとvieille vigneヴィエイユ・ヴィーニュは呼吸が難しくなってしまうという考えのもとだ。


もし先にtailleタイユ(本剪定)が済んだ場合、brûlageブリュラージュ(枝集めと焼き)を終えないと、切った枝がつっかえてトラクターが畑に入れずbuttageビュタージュができない。
tailleタイユもbuttageビュタージュも、気候にあわせて行うことが重要なのに、この3つの仕事は段取りよく進めないと、にっちもさっちもいかなくなってしまう。


畑では個々の仕事の精度の高さはもちろんのこと、刻々と変化する季節の中で、複数の仕事の振り分けがうまくされるかどうかも、ぶどう樹の生長に大きくかかわってくるというわけだ。いつ春が来るか、いやまたぐっと寒さが戻ってくるか・・年によってまちまちの環境の中で、畑で働く者の経験と勘がはっきされる部分であり、その判断は職人芸だなと思い知らされる。




buttageビュタージュ、tailleタイユbrûlageブリュラージュを終えたcordon doubleコルドン・ドゥーブル。





 

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