ブルゴーニュ コート・ド・ニュイのぶどう畑散歩ガイドブック

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Hospices de Beaune Hôtel-Dieu  オスピス・ド・ボーヌ オテル・デュー(ボーヌ施療院)

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  ボーヌの夜、オテル・デューの外壁に次々に投影されるイメージを見に散歩するのもいい
   印象的なこの尖塔はボーヌの職人Guillaume La Rathe(ギヨーム・ラ・ラット)による
          フランボワイアン式のゴシックの建築は、石工職人たちの仕事の結晶だ
              彼らの長はJean Rareauジャン・ラトーもちろんボーヌ人である



Hospices de Beauneオスピス・ド・ボーヌ Hôtel-Dieuオテル・デューは、1443年ブルゴーニュ公フィリップ善良公の宰相だったNicolas Rolinニコラ・ロランと夫人のGuigone de Salinsギゴーヌ・ド・サランによって設立され、以来変わらない姿を保ちつづけています。




百年戦争(1339-1453)がようやく終わろうとする時代、ブルゴーニュは荒廃し、市民は貧困と飢餓に苦しみました。そんな中、増え続ける貧しい人々のため、この施療院は建てられました。ボーヌの職人に建設や装飾のための多くの仕事を発注することで雇用を創出し、またぶどう畑を所有・栽培、ワインを醸造することでその収益で施療院が賄われ、市民である患者は無料で治療を受けたり入院できたりできる態勢が整いました。


院内の間取り図には病室の奥に礼拝堂があるように描かれているけれど、実際訪れてみると、大きな礼拝堂の中にベッドが並んでいるように感じるでしょう。これは動けない入院患者が居ながらにミサに参加できる工夫で、この施療院の在り方がそのまま形に表れたような設計です。




また、見学ルートを進めば、重篤な患者のための病室や、薬局、調理場、そして数々の宗教美術品とともにフランドルの画家Rogier Van Der Weydenロヒール・ファン・デル・ウェイデン作の多翼祭壇画、最後の審判を観ることができます。当時この絵は病人のために礼拝堂に掛けてあり、日曜日や祭日に広げられました。しかし、閉じられた扉側に描かれたニコラ・ロランとギゴーヌ・ド・サラン夫妻の祈りの姿も印象的です。当時は画家が彼の出資者に思いを込めてその姿を描くことがあったようです。


ドメーヌ・デ・ゾスピス・ド・ボーヌのぶどう畑とワインとオークション

貴族やブルジョワの寄付により、病室が増やされ施設が充実するとともに、ぶどう畑も増え現在では61haを数え、Côte de Nuitsコート・ド・ニュイには、Mazis-Chambertin、 Clos de la Roche、Echézeauxに区画を持っています。


これらの畑はDomaine des Hospices de Beaune ドメーヌ・デ・ゾスピス・ド・ボーヌの名義で所有され、栽培・収穫されたぶどうは醸造後に樽に詰められ、樽単位でオークションにかけられるようになりました。1859年に始まったこのオークションはVente des hospices de Beauneと呼ばれます。秋に収穫・醸造が済み、熟成が始まった頃の毎年11月の第3日曜日夜に開かれるため、前日には競りの品定めのためのテイスティングが行われます。


このテイスティングには、入場料を払えば一般のワイン好きも参加することができます。醸造(直)後のまだ熟成されていないブルゴーニュのワインを味わうチャンスです。マロラクティック醗酵前の赤ワインの酸味と果実身のバランス、タンニンの量と質、果物の香りの状態などなど興味深いポイントのオンパレードですね。オークションに参加する資格を持ったネゴシアンは、この状態のワインをきいて落札価格や熟成方法や将来像をイメージします。


オスピス・ド・ボーヌのワインのエチケットの読み方

買い上げられたワインは、それぞれのネゴシアンによって熟成・瓶詰めされます。そしてボトルに貼られる共通エチケットにはHospices de Beauneの名が冠されます。

Hospices de Beaune
収穫年
アペラシオン
格付け
Cuvéeキュヴェ名
(区画の名前が付けられる。その由来は畑を寄進した人の名や
その人の大切な人の名などだ)

選び、買い付けた人・熟成した人・瓶詰めした人
またはネゴシアンの屋号・所在村など



収穫年やアペラシオンも大切だけれど、誰が熟成したかがオスピス・ド・ボーヌのワインを選ぶときの重要な情報となります。ルロワに、メオ・カミュゼもオスピス・ド・ボーヌのワインを熟成させています。


  



競り前日のテイスティングでメモに記録しておいた樽を、競り翌日の新聞でどのネゴシアンが落としたかチェックし、熟成を経て出荷されワインショップに出回ってきたら、熟成前と比べながら味わってみるのもブルゴーニュの旅行ならではの楽しみです。


Hospices de Beauneオスピス・ド・ボーヌとHôtel-Dieuオテル・デュー

こうして慈善施療院として始まったオスピス・ド・ボーヌですが、市民病院の役割は旧市街から少し離れた広い敷地に大きな総合病院として1971年に移転しています。そして、1443年に建てられたこの施療院は当時の姿をそのままに伝える博物館としてわたしたちを迎えてくれます。また、現在では看護学校も運営していて、ドメーヌ部門を含め、4つの姿を持つオスピス・ド・ボーヌです。


昔はHospices de Beauneオスピス・ド・ボーヌ "イコール" Hôtel-Dieuオテル・デューでしたが、現在で夫妻の精神が大きく展開し、4つの部門を持つHospices de Beauneオスピス・ド・ボーヌとなったので、特にこの500年以上の歴史を持つ施療院を指してHôtel-Dieuオテル・デューと呼ぶようになりました。


また、ボーヌの話を離れ一般的なフランス語では・・
もともと、hôtel dieuオテル・デューを直訳すると、神の館・邸宅という意味です。そしてHôtel-Dieuのように、"-" で結ぶと市民病院という意味になります。規模の大きな町にはたいていその市民のためのHôtel-Dieuが造られたということです。




住所 : Rue de l'Hôtel-Dieu Place de la Halle, 21200 Beaune
交通手段 : Gare de Beauneボーヌ駅前から徒歩13分
tél : +33 (0)3 80 24 45 00
開館時間 : 1月1日~3月21日は 9:00~11:30 14:00~17:30
      3月22日~11月16日は 9:00~18:30
      11月17日~12月31日は 9:00~11:30 14:00~17:30
入館料 : 7€ 
     ボーヌのほかの美術館・博物館との合同チケットは割安です。
     オテル・デュー+ボーヌ美術館 11.70€ 
     オテル・デュー+ワイン博物館 11.70€ 
website : http://www.hospices-de-beaune.com/
é-mail : hospices.beaune◇ch-beaune.fr (◇を半角英数の@にお差替えください)






  

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